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2006年06月14日

今までの二年間が無駄になる?

監督解任説もとりあえず封印状態である。
この件、さまざまなブログ上でいろんな意見があり、納得できたり出来なかったり、いろいろである。私自身は、監督解任に対しては判断する材料を持っていない。監督と選手、フロントとの信頼関係はどうなのかなど内部でなければわからないことが多いので。

監督解任反対論の中にしばしば見受けられる言葉に「今までの二年間が無駄になる」というのがある。しかし、この言葉には賛成できない。これは五段階計画に対する議論でも出てくる言葉なのだが。

なにごとによらず、信念を曲げずに決めたことを貫く、と言えばカッコイイのだが、実際は言い方しだいだったりする。現実から目を背け、過去に決めたことに拘泥する、という言い方もできる。結果が吉と出るか凶と出るかでどっちになるかが決まるわけで、言ってみれば結果論だ。

一旦決めたことを変更する方が良いことの例というのはいろいろある。
無駄な公共事業。既に着工していて、お金も時間もかけているとしても、本当に無駄ならば工事を中止する方がベターである。全国に回らない風力発電の風車がいくつあることか・・・。計画当初は妥当だと思っていても、そのプロセスの中で状況は変化していく。一度決めたことでも随時見直し、その時点時点でベターな選択をしていくことが大切ではないかと思う。

将棋の話。将棋では「前の指し手の顔を立てる」という言葉がある。前に指した手はこういう意図だったのだから、次の差し手は当然こうでなければならない、という指し手のことを言う。しかし、この言葉が使われる時というのは、要はその手が好手とはいいがたい時である。好手とは言い難いその手を指した理由は「前の指し手の顔を立てた」からである、と。もちろん前の指し手の顔を立てることを重要視するというのは棋士の美学としてはアリだ。しかし、過去の指し手に捕らわれずに、その局面局面で最善手を考える棋士が結局は強いのである。

五段階計画、柳下監督、アクションサッカー、育成路線。私は必ずしも否定しているわけではないが、過去二年間が無駄になる、という理由で反対意見に耳を塞ぐべきではないと思う。現時点での再評価の上で継続することがベターであるかどうかが重要なのだ。決めたことを貫くことも止めることも同じく勇気の必要な判断に違いない。

posted by たじ |10:41 | コンサドーレ | コメント(4) |

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この記事に対するコメント一覧
Re:今までの二年間が無駄になる?

傷が痛くても泣きながら我慢して来た過去の2年間。
自分の中では、無かった事には出来ないと思います。
やはり、果実を求めてしまう。
監督はヤンツーでなくても諦めるが、ヤンツー路線だけは継承して欲しい。
ギャンブルサッカーには、絶対戻して欲しくはない・・そんな風に思います。
コメントになってないかも知れませんが、すいません。

リンク貼らせていただきました。
これからも、よろしくお願いいたします。

posted by すれすれ草 | 2006-06-14 12:31

Re:今までの二年間が無駄になる?

 2002年、2003年の反省と経験をふまえてあえて今変えない方がいいと個人的に思っているんですけどね。 
 ただ今後の「結果」が出なければ仕方ないとも思っています。
 
 リンク貼らせていただいてませんが、毎日見てます。

posted by まじっく | 2006-06-14 20:31

Re:今までの二年間が無駄になる?

>すれすれ草さん
もちろん、過去が無駄にならずに結実することが理想ですし、それを願うことは当然だと思います。

>まじっくさん
私は現段階での監督交代を支持するわけではありませんが、監督問題を含め見直すべき点はいろいろあるかな、と思います。

posted by たじ| 2006-06-15 09:07

Re:今までの二年間が無駄になる?

今までの2年間が無駄になるっていう言葉の裏には
低迷していても耐えて応援してきた自分達の「期待と我慢」が無駄になる
って思いが強いのだろうと思います 自分もその思いが強い一人です

監督が代われば積み重ねてきたものが白紙に戻ってしまうのでは?
っていう不安があるのでしょうね・・・

posted by yasu | 2006-06-15 12:30

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