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2010年10月12日

【将棋】清水市代 VS COM.

4月14日のエントリー「将棋界のパンドラの箱:人間対COM.」の対局が昨日行われました。

結果はコンピューター「あから2010」の勝ちです。
興味のある人のために棋譜を掲載します。

先手:清水市代女流王将 
後手:あから2010

▲2六歩△3四歩▲7六歩△3三角▲同角成△同桂▲7八金△4二飛▲4八銀△6二玉
▲6八玉△7二玉▲2五歩△8二玉▲7七玉△2二飛▲8八玉△7二銀▲5六歩△4二銀
▲3六歩△5四歩▲3七桂△5三銀▲9八香△4四角▲7七角△同角成▲同金△6四銀
▲5九金△4四角▲4六歩△6五銀▲4五歩△同桂▲同桂△5六銀▲5三桂打△5一金左
▲6一桂成△同金▲6六金打△4五銀▲2四歩△同歩▲3一角△2三飛▲4二角成△7四桂
▲5七銀△8五桂▲6八金△7七桂成▲同金△6六桂▲同銀△5二金打▲3二馬△2二飛
▲同馬△同角▲8六桂△6九金▲7八金△5七角▲7七銀△5六銀▲5八飛△5五角
▲4九飛△7九金▲同金△6七銀成▲5七飛△同成銀▲6六角△5八飛▲9九玉△8五銀
▲5九金△3八飛成▲5七角△8六銀▲6六銀打△9五桂

86手で後手勝ち

まぁ、将棋ファン以外はこんな棋譜を貼られても意味無いとは思いますが(笑)
個人的な感想としてはあからの圧勝だと思います。投了図は全く無惨なもので、あから側は完全無傷で一方的なものになってしまいました。中盤の折衝では清水側も善戦したような雰囲気もありますが、遡って考えると25手目▲9八香と穴熊を目指したのに全く穴に入れず攻め倒されたところを見るとやはりかなり力の差があったのではないかと思います。

この件、いろいろ新聞記事にもなってますが、正直米長将棋連盟会長の以下のコメントには将棋ファンとしては首をひねらずにはいられません。

米長邦雄・日本将棋連盟会長「どちらが勝ってもおかしくない内容だったが、清水さんが時間のペース配分を間違ったようだ。コンピューターと男性プロ棋士との対局は、次回には全く考えていない。清水さんとの再戦がフェアでいい」報知新聞

もう一度コンピューターが清水市代と対戦する意味なんてないです。こういう事を言うなら最初から番勝負という提案にすべきで、負けてから「再戦がフェア」って意味判らない。興行的にももう一度清水市代との対戦ではスポンサーも付かないのではないかと思います。
私のイメージでは、半年きざみくらいで女流トップ(清水市代)→若手実力者(山崎や阿久津あたり)→タイトルホルダー(渡辺明や久保)→ラスボス(羽生善治)くらいに対局者をグレードアップさせないと人の興味をつなぐことは難しいでしょう。そして羽生が現役名人の時にコンピューターと7番勝負でもすれば、数ヶ月に渡ってかなりの注目イベントとして将棋連盟にも相応の収入となるのではないかと思います。

将棋のコンピューターが最終的には人間を凌駕するであろう事はもはや時間の問題なのは自明。問題なのは、その時が来たあと将棋というのはどうあるべきなのか、ということです。プロ棋士という職業は無くなるかもしれません。しかし、将棋というゲームが無くなることはないでしょう。コンピューターが仮に人間より強くなったとしても、コンピューターが将棋の完全解を解き明かす訳ではないでしょうから。

posted by たじ |13:27 | コメント(1) |

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この記事に対するコメント一覧
Re:【将棋】清水市代 VS COM.

 米長さん、耄碌しちゃったんでしょうか?
 ただでさえ捨て駒のような扱いでコンピューターと対局することになった清水さんを庇うつもりだったんでしょうが、これでは却って失礼というもの(清水さんも様々なリスクがあるとわかった上で対局を受けたとは思いますが)。相手が人間だろうがコンピュータだろうが勝負は勝負ですから、コンピュータの進化を率直に認めるコメントをしてほしかったですね。

 チェスではディープブルー(コンピュータ)と世界チャンピオン・カスパロフの対決がありましたが、将棋でも羽生VSコンピュータソフトの対決が見られれば将棋界の外でも盛り上がるように思います。というか、単純に見たいんですけど(笑)。
 
 

posted by フラッ太| 2010-10-12 14:28

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