コンサドーレ札幌サポーターズブログ

スポンサーリンク

2017年12月13日

2017年のGKたち

このエントリーは『北海道コンサドーレ札幌 Advent Calendar 2017』の13日目に参加しています。
12月1日から毎日、いろんな人がいろんな視点でコンサドーレについて書いているものです。
おもしろいのでぜひ他のエントリーもご覧くださいねー。



GKは試合にひとりしか出ることがない特殊なポジション。
DFなのにWBとか、FWなのにMFみたいな、ほかのポジションをやることはまず、ない。
そんな大変なポジションを敢えて選び、今季一年戦った赤黒の勇者たちについて書こうと思う。

1501214519-01.jpg


ソンユンはセレッソに入団したときはJ1だったけれど、
試合の出場はなかったので実質今季がはじめてのJ1と言えるだろう。
ソンユンは今季ほんとうに成長したと感じた。
出場機会が一番多かったので当然と言われればそうかもしれないけれど、
選手としてはもちろん、人間として成長したのを感じられたのが嬉しかった。

昨季は失点をすると怒って選手たちを怒鳴っていたり
落ち込んだように立ち上がれなくなるソンユンの姿をよく見ていたように思う。
今季はJ1だから昨季よりももっと勝てない試合が増えるだろうけど、
ソンユンはああいうメンタリティで大丈夫だろうか、と思っていた。
私たちはJ1で失点が増すごとに精神を削られる経験をしているので、
良い意味で失点にも前向きになれる選手が守備の要に必要だと感じていた。

最初はなかなかこたえただろうし、J1のプレーに慣れるのに時間は要したようだったけど
気づけば昨季のようなソンユンの姿は見なくなっていた。
もちろんGKである以上失点を0にする気持ちはずっとあると思う。
それでも良い意味で開き直れたというか、慣れてきてからは
今自分ができる最大限のプレーをすることが最善、とでも言うように一試合にむかっていた印象。
昨季、盛大なため息をもらっていたラインを割るゴールキックを
今季はあまり見ていないことに気づいてもらえただろうか。
私はゴールキックが線を越えるくらいいいべやと思っているのだけど
こういう細かな点でもソンユンのプレーが良くなっていることに気づける。
その結果、一年を通して高い質でプレーし続けた。うまく結果が出せず交代、ということもなく。
これは過去のコンサドーレGKを考えてもなかなかすごいこと。
ソンユンはスーパーセーブをするイメージがあるかもしれないけれど、
私はソンユンがゴムゴムなので手足を好きに伸ばすことができる、と思っている。
ゴムゴムのソンユンにとっては、スーパーセーブ風に見えても実は守備範囲内にちがいない。
札幌ドームMVP賞ももらった!今季はJ1だから100万円!

月刊コンサドーレのインタビューでは、まるでうちのベテラン選手あるあるのように
クラブの規模や立ち位置を考えたうえでの自分を客観的に見ているのを感じられた。
その年齢で!?そんなこと言っちゃう!?と思うような発言の数々。
もしまだ読んでいないという人がいれば、ぜひ目を通してもらいたい。
そしてソンスさんの通訳をほとんど介すことなく日本語で受け答えができる。発音もネイティブ。
日本でもっともっと活躍して大きな選手になってほしい。

彼女も嫌がっているという変な個性的な髪型の数々を、来季も見ることができるだろうか。

1513122051-00.png


これは私が唯一撮ってもらった、私と私が買ったメロンと一緒に写ってくれたもの。
(当時、掲載許可をもらっている。)
カナヤマンはどんなときでも頼まれなくても、いつも笑顔で写真撮影に応じていた姿を思い出す。
芸能人でもそんなサービス精神を持った人はそういないはずだ。
ソンユンが一年間高品質なプレーを維持できた影には、
ハーフタイムに声をかけてくれるカナヤマンの存在があったにちがいない。
ライバルでありながらもGKの大変さは手に取るようにわかるから、気持ちを共有できる仲間でもある。
GK陣の絆というのは、ほかのポジションとはちょっとちがうと思っている。

GKというものが"失点しないための最後の砦"としてだけではなく、
攻撃のスタートでもあるということをカナヤマンから感じた人もいたのではないだろうか。
そのキックはいつも正確で美しい弧を描き、ボールは味方の選手に届く。
そこからすぐに攻撃がはじまりボールがつながる。ゴールへの期待が感じられるゴールキック。
古巣対決やここぞの試合で出番がまわってきたとき、
気合いが入りすぎると空回る傾向にあるのもまたご愛嬌。

残念ながら来季は、GKコーチにトミーがいるファジアーノ岡山へ移籍することが決まった。
いや、残念なのはコンササポ的にもう近くで見られないことであって、
カナヤマンの選手人生においてはまったくもって残念なことではないのだ。
カナヤマンのプレーや人柄をもっとたくさんの人に知ってもらえる。
選手年齢的に一番濃ゆい時間をコンサドーレで過ごしてくれたことをほんとうに感謝したい。

長崎サポにとってはカテゴリが変わっても近くなったから(え?近くない?北海道より近いしょ?)
その姿を見に行く人もいるのではないだろうか。私もどこかの遠征と絡めて観に行きたい。
もちろん試合に出ている姿を。変わらない笑顔で再会できる日を楽しみにしている。

1501215009-02.jpg


今季のレプリカは哲さまナンバーにしていた。
哲さまは今季、カップ戦のベンチ入りまでで公式戦出場はなし。
今季限りで東京ユナイテッドFCへの移籍が決まった。選手兼GKコーチでの移籍ということだ。
杉山哲獲得の経緯、というのが東京ユナイテッドFCのブログに監督さんの言葉で載っている。
試合に出ていないベテランGKを"GK陣のまとめ役"的に表現されることがあるけれど、
うちの哲さまの場合はそんな簡単な言葉でくくることはできない。
そのあたりをしっかりわかってくれて必要としてくれるチームに移籍できることは
ほんとうにありがたいことだし、哲さまの選手人生を表しているなぁと感じる。

最近の出来事で印象的だったのが、アウェイガンバ戦の日の宮の沢での練習風景。
試合に行かないメンバーがユースの選手と一緒に練習していた。
GKの練習メニューもおそらくユースがいつもやっているものだったと思うのだけど、
一番大きな声を出しているのが哲さまだった。
そこでの頑張りを誰かが見ていて、試合出場に繋がるかといえばそうではないだろう。
もうそれは試合に出られない日々のなかでもプロの選手で居続けるための
まったくぶれることのない哲さまのベースというか、当たり前の姿なのだろうなと思った。

鹿島に8年所属したのち、札幌で6年。
来たばかりの2012年、いかにもビッグクラブから来た選手と感じたエピソードを書いたブログがこちら。
あまりにも失礼で申し訳ないのだけど、哲さまを近くに感じられた出来事ということでひとつ。

毎年、GKナンバーを赤黒のレプリカに無理矢理(?)入れている私なのだけど、
今季のレプリカに「大きく書いてください!」とサインを頼むと、
背番号にかからない肩のあたりに小さく入れてくれた。大きくない...!笑
けれど、そんな細やかなやさしさを見せてくれるのが哲さまだ。


近年のコンサGK陣を語られるうえでどうしても"ソンユンを比べて"どうこうと言われがちだけど
誰かと比べるのではなく、その選手ならではの長所短所、クセなんかを見てほしいなと思う。
サポーターそれぞれに好みのGK像というものがあるはず。それは別に構わないのだけど
このGKのプレーが好き=上手い=ほかのGKは下手、ではないということは知ってほしいなと。

来季は新しくどんなGKが来てくれるのか楽しみ。来季もGKを思いっきりえこひいきして応援するぞー!


posted by ひとみ |12:53 | GK | コメント(4) | トラックバック(0)

スポンサーリンク

スポンサーリンク

トラックバックURL
このエントリーのトラックバックURL:
http://www.consadole.net/hanabi/tb_ping/2884
この記事に対するコメント一覧
Re:2017年のGKたち

ソンユンは来年、遅延行為のイエローがなくなるといいですよね~
カナヤマンは別にファンて訳じゃなかったのに、いなくなると分かってからもー寂しくて仕方ありません。
哲さんも、ちゃんと評価されて良かったですよね。
どれもこれも良い話です。ひとみさん、泣けてきますよー(TOT)
どうしてくれるっ。

posted by むーこ| 2017-12-13 13:57

Re:2017年のGKたち

ふぃ~、読んだら杉さんと金山くんが旅立つのが一気に淋しく感じてきました。
でも二人は新しい場所で輝くために行くのですものね。
ホントにホントに頑張ってほしいです。
そしてソンユンには今季以上に頑張ってほしい。
 
それにしてもひとみさんのGK愛はすごいです。
ゲーム中じっくりGKを見たいのですがついついボール方面に目が行く私。
進歩してません(--)ウーン

posted by チームがある限り| 2017-12-13 19:48

Re:2017年のGKたち

二人とも、ずっといてくれるとどこか思い込んでたけど。
どんな良い街より、熱心なサポより出場機会が大事
そりゃそうです。人間的に優れた人なら尚更成功して欲しい。(くそー 寂しいぞ)
世界を見据えてるだろうソンユンが来季も札幌を選んだ。良い予感しか持てない、アタシ的には。( ̄ω ̄)

posted by owls| 2017-12-16 12:09

コメントありがとうございます。

>>むーこさんへ

わーい!むーこさんありがとうございます!お返事遅くなりましてすみません!

ソンユンの遅延行為はスカパー!の番組でののにも指摘されていましたが、
本人はそんなに悪いことととらえていないようだったので、難しい課題ですねぇ。笑

カナヤマンも哲さまももはやうちに居て当たり前の選手になっていたので、
いなくなるというのはなんだか変な感じがします。
どちらも乞われて本人が選んで進んだ道、選手として理想的な移籍だと思います!

>>チームがある限りさんへ

お返事が遅くなりましてすみません!なんだかんだ長くなってしまいました。
ふたりについてはまだまだ書きたいエピソードがあって削ったんですけど、
辞めるわけではないのだからそんなにいろいろ書かなくてもいいかと思いました。
新たな道に進んだことでさらに素晴らしい選手となっていってほしいですねー。

私も今季はJ1ということでGKばかり見ている余裕がなく、
得点が入った時のGKの挙動を見逃しまくっていました。悔しいす。
J1で点が入ると余裕がなくなりますね。笑

>>owlsさんへ

お返事が遅くなりましてすみませんでした!
そうなんですよね、近年はGKの大きな移籍の動きがなかったので
あ、そうか、移籍することもあるんだよなぁと当たり前のことに気づいたりしています。
うちの選手がうち以外の誰かにも見てもらえていて、評価されていることは
素直に喜んでいいところなんだわと思っています。

posted by ひとみ| 2017-12-24 12:01

コメントする