スポンサーリンク

2019年02月16日

戦術リストランテⅤを読む。

>古いというよりは幅がないんだと思う

 本来なら開幕直前にひとネタといきたいんだが、オチは思いつかないし起承転結の影も形も浮かんでこないので久しぶりの書籍紹介でお茶を濁すことにする。もっとも、まだ半分も読んでいないけど(←オイ!)。

〇戦術リストランテⅤ(西部謙司 フットボリスタ編集部編 ソル・メディア\1,500+税)

 この本の帯には
 未来のサッカーを理解するキーワードは「言語化」にあり! とある。

 ツカミではオフトジャパンが取り上げられている。著書では「名前が付いたことでそれが何を意味しているかが明確になり、みなが理解することで共通の認識となった。すると、日本代表のプレーは飛躍的に進化したのです。」とある。オフトジャパンで思い浮かぶのは「アイコンタクト」「トライアングル」「コンパクト」などだが、肝心なのは単に言語化することではないということ。

 今ならさしずめ「可変システム」がそれにあたるだろう。だが、一言に可変システムといってもクラブや代表チームによってそのアプローチは異なる。攻撃に関しても守備に関してもそうだし、同じクラブ、例えばバルセロナひとつとってもクラブの思想があまり変わらないにもかかわらず監督によって異なる方法だったりする。
 この本を読むとミシャ式(あるいはポイチ式?)の3-4-3とバルセロナの3-4-3の守備構築にも違いがあることがわかるが、それはそれぞれのクラブにとっての最適解であってバルサ式をそのままミシャコンサに持ち込んでも上手くいくわけではない。逆もまた然り。

 「ミシャ式は研究しつくされたから上がり目なんてない」といった声も少なからずあった。1年で4位にまで持ってくるってのは成績面だけ見れば出来すぎだというのも否定はできない。ただ、戦術を落とし込む、選手に理解させる能力の高さは流石はミシャってことになるし、ミシャ式も少しずつ変化しているんだろうなと感じさせてくれる。

 タイトルの通り、戦術好きにはニヤニヤしつつ読めるが苦手な人にはややハードルが高いかもしれない。ただ、図解入りなのでページを行ったり来たりしながら読み進めることはできる。この本の初版が出たのは去年の7月末だが、可変システムのトレンドを追いかけるという意味ではむしろ今が旬かも。

posted by フラッ太 |12:00 | 書籍紹介 | コメント(0) | トラックバック(0)

スポンサーリンク

スポンサーリンク

トラックバックURL
このエントリーのトラックバックURL:
http://www.consadole.net/flatta/tb_ping/2637
コメントする