2007年10月16日

地球環境問題でノーベル平和賞

2007年のノーベル平和賞が,「不都合な真実」で一躍有名になったアル・ゴア元米国副大統領と,気候変動に関する政府間パネル(ICPP)に決定しました。
環境問題でノーベル賞が取れるようになるとは,時代は変わったものだと実感します(たとえ政治色の強い平和賞とはいえ)。

個人名での受賞ということもあり,ゴアさんに注目が集まりがちですが,個人的にはICPPの功績を讃えたいところです。
とかく科学的ではなかったり,感情的だったり,政治的だったりする環境問題ですが,なんだかんだといっても共通の認識を作り上げた実績は素晴らしいものです。

もちろんゴア氏の功績も十分なもので,上記「不都合な真実」は一般に広く地球環境問題を広めるばかりでなく,環境問題に後ろ向きな米国のイメージを払拭するに十分なものでした。
仮に次期大統領の元で何らかの役職を持つとすると,環境問題での米国の発言権は大きく増すことでしょう。

ただ,とかく環境問題は政治的な問題をはらんでおり,必ずしも字面通り受け取れないところがあるのが気になります。
環境問題に関する地建を広めた,といえば聞こえはイイですが,ひねて見れば,危機を煽ることで利益を得たとも言えなくもないわけで,特にゴア氏にはそういった批判がついて回ることと思います。
さらに言えば,こういった環境危機が原因で戦争だって起こらないとも限りません。

そんなことを割り引いても,ポスト京都議定書が話題に載りつつある昨今,地球環境問題から受賞者が出るということは,悪くないことでしょう。
職業柄なにかと関連深い分野だけに,(仮に政治的な医師があったとしても)素直にこの分野にノーベル賞を贈ることにしたノーベル財団は偉いと思います。

どうでもいいことですが。

これでゴアさんが民主党の大統領候補に立候補なんてしてきたらおもしろいところですが,さすがにそれはない,と信じてみます。
ブッシュ現大統領との選挙戦で負けて以降,せっかくいい歳のとり方をしたんだから,トップに立とうとするのではなく,この問題に積極的になってくれる候補者について,地道に問題に当たってもらいたいところです。

posted by cudos |15:47 | 環境問題 | コメント(0) | トラックバック(0)

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