スポンサーリンク

2017年05月16日

『ビブリア古書店』 シリーズ  三上 延

1493730667-_20170502_210522.JPG


ビブリア古書堂の事件手帖  〜栞子さんと奇妙な客人たち〜
ビブリア古書堂の事件手帖2 〜栞子さんと謎めく日常〜
ビブリア古書堂の事件手帖3 〜栞子さんと消えない絆〜
ビブリア古書堂の事件手帖4 〜栞子さんと二つの顔〜
ビブリア古書堂の事件手帖5 〜栞子さんと繋がりの時〜
ビブリア古書堂の事件手帖6 〜栞子さんと巡るさだめ〜
ビブリア古書堂の事件手帖7 〜栞子さんと果てない舞台〜


かなり以前に1巻だけを読んだ事がありますが、それっきりになっていました。
今回、CVS仲間から 「面白いよ。7巻で完結して終わってしまったのが、とても残念!」 と薦められ、6巻と7巻をお借りして読みました。
確かに その通り。
スタートは一話完結の連作短編集だったのですが、全巻を通しての大きな流れがあり、後半は そちらのストーリーの方がメインとなった感があります。
結局、途中の展開が気になったので、1巻から5巻を古本屋で買ってきて、もう一度1巻から全部読み直しました。
現在は 家内が読んでおり、〝面白い” と言っています。

舞台は 北鎌倉の古書店 「ビブリア古書堂」。
主人公は 意外と巨乳の美少女店主、篠川栞子と、彼女に恋するアルバイト店員、五浦大輔。
栞子は 客商売なのに 極端な人見知りで、消え入りそうな小さな声で話すのですが、本に関する知識は図抜けていて、本の事になると スイッチが入ったように雄弁になります。
その彼女が 古書にまつわる様々な謎を 鋭い洞察力で 鮮やかに解決するのが 各巻に収録された短編なのですが、その裏で 大きなストーリーが展開しており、古書や古書店に関する雑学的知識と共に 作品に深みを与えています。
以前の短編が伏線となり、後の短編できれいに回収されるというのは 気持ちが良いですね。

基本的には ライトミステリー、ライトノベルなのですが、なかなかどうしてスリルもあり、サスペンスもあり、あの栞子さんが・・・・・ というようなシーンや、ドロドロとした複雑な人間関係もあり、スケールの大きなエンタテインメント作品に仕上がっていると思います。
何よりも 一つ一つの短編で取り上げている古書の事を、手抜きせずに きちんと丁寧に調べているのが良いですね。

7巻で一応ハッピーなラストを迎えた訳ですが、余韻を残すエンディング。
アニメ化や 実写映画化などもされるそうですし、忘れた頃に スピンオフ作品が出そうですね。


posted by aozora |21:21 | 本の話 | コメント(0) | トラックバック(0)