2017年05月02日
剽軽な 狛犬(獅子)もいます。
狛犬。 ご存知、神社や寺院の入口や本殿の正面などに一対で置かれている空想上の守護獣像です。 札幌では某ビルの正面玄関に置かれており、僕の職場があるビルの正面玄関にもあります。
飛鳥時代に日本に伝わった当初は左右ともに獅子だったのが、次第に日本化され、平安時代になると右側に口を開いた角なしの「阿像」(黄色の獅子)、左側に口を閉じた角ありの「吽像」(白色の狛犬)が対で置かれるようになったそうです。鎌倉時代後期になると様式が簡略化され、昭和以降に作られた物は左右ともに角が無い、獅子なのか狛犬なのか曖昧な物が多く、本来は「獅子・狛犬」と呼ぶべきものが、今では両方の像を合わせて「狛犬」と称することが殆どのようです。 中国にあるものは狛犬ではなく獅子像で、右側は前足で宝珠を押さえる雄、左側は子供とじゃれる雌と説明されました。日本では雌雄の別も曖昧なようですが、よく探すと生殖器がある狛犬もあるそうです。僕はまだ見た事はありません。 エジプトのスフィンクス、沖縄のシーサーもこの仲間だそうです。永い時代の間にいろいろな変遷を遂げてきたという事でしょうね。 昭和41年に奉納された靖国神社の狛犬。 頭が小さいですが、足の下には何もなく、口は阿吽、基本的な狛犬です。
その奥、門の前にある大きな石灯籠にも狛犬 (獅子像) が浮き彫りにされていますが、これも 口は阿吽です。
北京郊外の頤和園(いわえん)、昆明湖に掛かる橋の欄干に飾られた獅子像が面白かったので、何点か。
完全に子供とじゃれていますね。 一方、紫禁城内の獅子像。 恐ろしい表情で、金属製の鎧を纏ったロボ獅子像のようです。
中国らしく、獅子でも狛犬でもなく「麒麟」を置いているところもありました。
日本にも可愛い獅子像はあります。 靖国神社の狛犬の少し奥にある獅子像は 何とも言えない中途半端な顔と姿で、左の雌は背中に子供を乗せています。
今までは 狛犬はどれも同じだろうと思い、改めて狛犬や獅子像を観察する事はありませんでしたが、これからは もう少し気を付けて見てみようかなと思います。 新しい発見があるかもしれませんね。
posted by aozora |23:07 | 日記 | コメント(0) | トラックバック(0)