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2017年07月20日

『物件探偵』  乾くるみ

これも CVS仲間のNさんからお借りして読みました。
読書仲間から回って来る本には 自分では買わないであろう作品も少なくないので、新鮮です。


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「視覚探偵 日暮旅人」 というドラマがありましたが、こちらは 宅地建物取引主任者という資格を活かした いわば 「資格探偵」 です。
不動産取引を題材としたライトミステリーというアイデアは良いと思います。現実世界でも不動産取引に関してはいろいろなトラブルや詐欺事件、不思議な事が起きていますし、家を買う・建てる・借りるというのは一般人にとっては大事(おおごと)ですから、身近に感じられます。
この作品は短編集で、6つの章の最初にその章で扱われる物件の間取り図が掲載されているのですが、それを見ながら推理するという趣向も良いですね。特に目新しいトリックなどは無いのですが、不動産に関する知識や不動産業界の裏話が出てくるのも面白い。それぞれの最後もきれいにまとめられているので、サラサラと気持ちよく読めます。
ただ、不動産の声が聞こえ、その部屋の気持ちが判る探偵というのはどうでしょう? そんな特殊能力を持った探偵が、それを活かしてサラッと解決するというのはちょっとズルいんじゃない? と思ってしまいました。


ところで、乾くるみは男性なのですね。
「イニシエーション・ラブ」くらいしか読んだ事がなく、女性だとばかり思っていたので、53歳のおじさんだと知ってビックリしました。


posted by aozora |07:21 | 本の話 | コメント(0) | トラックバック(0)

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