2006年05月22日

思い出の天皇杯・尽誠学園高校戦(1)

久しぶりに週末を家でゆっくり過ごし、パソコン内のフォルダの整理などをしていたら、懐かしいファイルが出てきました。2003年シーズン末の天皇杯1回戦、丸亀競技場での尽誠学園高戦を見に行って、そのようすをぶらんかさんTodo Consadoleに投稿したときのページを保存したものでした。今はブログになって各エントリにコメントをつけられる形式になっているトドコンですが、以前は掲示板があって、私はしょっちゅうトドコンにおじゃましては、いろんな感想を書き込んだり、見に行った試合の速報やレポを書き込んだりしていたのです。
このときは智樹と征也が出場してそれぞれゴールも決めて、私は嬉しさのあまり有頂天になっていましたので、投稿したレポも記念になるかもと思って自分でも保存しておいたのでしょう。懐かしく思い出して読みふけってしまいました。


たかが高校生相手の天皇杯1回戦でそんなにも嬉しい気分になるなんて・・。ときっと思われるでしょうから、当時の背景事情を少しご説明しますね。
(長くなりますから折り畳みます。)

2003年の秋、私はコンサとHFCに対してかなりやさぐれていました。
2003年はご承知のとおり、1年でJ1に戻ることを最大テーマに、有り金をはたいて外国人選手を補強しシーズンに臨んだものの、うまくいかず8月上旬にジョアンカルロス監督が辞任。その後張監督が指揮をとるも、チームは迷走状態を続けていました。私は、チームが負けること自体より、チームがバラバラで試合を重ねてもそれが一向に改善される兆しがないことが切なく、コンサの試合を見ることが辛く感じるようになっていました。
また、クラブの状態も、先行きが見えない重苦しさを漂わせていました。
HFCの財政状態がかなり厳しいというのは報道などでちらちらと出ており、HFCは新たに「パーソナルスポンサー」という制度を始めてサポから金を集めるということでしたけど、「パーソナルスポンサー募集のお知らせ」がオフィシャルサイトで発表された以外にこれと言って説明も宣伝もなく。
いったいどれほど本気の取り組みなんだろう、サポからお金を集めたいなら現状と今後の見通しをきちんと説明するのが先だろうに、と腹立たしい思いでした。(このとき内部では5段階強化計画が策定中だったのですが、当時は分からなかったもので。)

それで現実逃避のように私はユースへの傾斜を深めていきました。
きっかけになったのは、宮の沢で行われたサテライトの仙台戦でしょうか。

それまでもトップの試合にかぶらないユースの試合は、関東で行われるのはもちろん、栗山やドームサブグラにも見に行ったりしていましたし、夏はJ村へ行ったりしていましたから、気になるひいきのユース選手も何人かはいたのです。でも宮の沢でのサテ仙台戦に出場した智樹(当時高3)と征也(当時高1)のプレイを見て、改めて2人に心を奪われました。
智樹は1年生のころから、いえ多分中学生のころから、その筋の人には名がとどろいていて(笑)、チームの中心選手でもあったので、私もそれなりに敬意を払っている選手でした。2003年7月末のJ村(クラセンU-18)でもチームを引っ張ってがんばっていましたよ。0-1でリードされている状況でもらったPKをはずしたりしたけど(爆)。
けれどそのサテ仙台戦での智樹は、私の目にはそれまでとは異質に輝いて見えたのです。ユースながらトップの選手の中に混じってひけをとらないどころか、ピンチの場面で智樹がボールを持つと、必ずフリーな味方にパスが出され、ピンチが一転してチャンスになります。また、思いもかけないスペースにパスが出されて、そこから大チャンスが生まれたりします。その様子は宮の沢のピッチですぐ目の前で展開される光景だけに、とても印象深いものでした。

征也の場合はさらに鮮烈でした。
少し前にJ村で見た征也は、FWの位置で試合に出ていましたけど、FWとしての動きはいかにもぎこちなく動き出しがワンテンポ遅れるなど、本職ではない感がありありでした。それがほんの1週間後の宮の沢では、前線で生き生きとボールを受けて、トラップや反転の速さに技術の高さを見せつけて、サテライトデビュー戦だというのに(すいません。征也はこの前にも仙台スタジアムでやったサテ仙台戦と宮の沢でのサテFC東京戦に出場していましたね。自分が観に行かなかったのですっかり忘れていました。済みません。ここでこっそり修正します。)あっと言う間に2ゴールを奪ってしまいました。
あのとき宮の沢で征也に度肝を抜かれた人は多かったと思いますが、私は1週間前と比較してその成長ぶりにびっくりし、どれだけ伸びしろがあるんだろうと思うともう目が離せなくなりました。(ちなみに征也はその少し後の8月22日、U-16日本代表に呼ばれた合宿でFC東京U-18と練習試合をしたときにも、サテ仙台戦でこぼれ球に詰めて決めた2点目=チームの5点目=と同じような形で先制ゴールを決めたんですよ。ポジションは中盤の右サイドでしたけど。)


そのようにしてユースの中に特に心惹かれる選手ができてしまったことと、トップの試合が痛々しくて辛かったことで、わたしは特別な理由がなくてもトップの試合を蹴ってユースを見に行くという禁断の(?)領域に足を踏み入れてしまったのですが、ユースのチーム自体の連動性あるプレイの素敵さとは裏腹に、智樹の輝きはなんだかくすんだままでした。Jユース、サテライト、高円宮杯、見に行くどの試合でもあのとき宮の沢で見たようなキラキラ輝くプレイの智樹は見れず、「今日もまたいまいちだった・・。」と悲しい思いを胸に秘める日が続きました。征也のプレイも波がありましたけどね、よいときはとてもよかったし、まだ1年生ですからどうってことなかったんですよ。でも智樹の場合は3年生でトップ昇格がかかってきますから、なかなか調子を取り戻せないことが気がかりでした。ちまたでは、このままではトップ昇格は無理ではないかとの観測も漂っていました。
智樹がようやく復調したかな?と思ったのは、11月9日にヴェルディグラウンドで行われたJユースのヴェルディ戦です。この試合、結果は0-6と大敗だったのですが、チームとしてやりたいことは明確に見えていて、見ている方としては楽しい試合でした。そして智樹のプレイが精彩を取り戻していて、思わず涙がにじむほど嬉しかったのです。確かこの少し前に智樹はトップの練習に呼ばれてアピールするチャンスを与えられていたのじゃなかったかと思います。「まったく、現金だよね~。」とビョーキ仲間と泣き笑いしつつ喜んだものでした。
このように智樹のトップ昇格に薄日が差してきた・・と思っていたところ、天皇杯に向けた準備をする時期に智樹と征也がまとまった期間トップチームの練習に参加しました。そして直前の報道によれば、コンサ史上初めてトップの公式戦に出場する(かもの)ユース選手として、智樹と征也が1回戦が行われる丸亀に帯同するというじゃありませんか!
しかもこのころには、すでに「5段階強化計画」がクラブから発表されて、来年以降は若手選手を育ててチームを強化していくという方針が決まっていました。天皇杯1回戦は、これら来年以降チームの基盤となる若手選手がたくさん見られる、翌年を先取りした試合になると思われました。
こ、これは何としても行かなければ!!と駆けつけたのがこのときの遠征です。ですから行く前からもう私は浮かれ状態だったのですよ。


前置きの説明がえらい長くなりましたが、以下がそのときの投稿内容です。
懐かしさのあまり、ぶらんかさんのお許しを得てここに再掲します。浮かれポンチな表現がちょっと気恥ずかしいですけど(笑)。

まずは、前日の書き込み

2003/11/29(Sat) 22:07 
★ おかげさまで・・(笑) / あきっく   

安心して四国に飛びますです。
天皇杯登録選手報道が出てから色めきたって遠征を検討したわけですが、それまで眼中に入ってなかった試合だっただけに、何日の、何時キックオフだったか、丸亀って最寄り空港は高松だっけ?愛媛だっけ?と、そこから調べなきゃならない始末でした。飛行機とれるか?ちょっと焦りました。(実際は余裕の空席状況でした。)
いやあ、シーズン末にこんな美味しいおまけがついてくるなんてねえ(嬉)。
ぜひ出場もできるように、強力な念の加勢をよろしくお願い致します。
(明日の朝早いので今夜のワールドユースは録画するだけ。今ちゃん、ごめんね。がんばれ。) 


それから試合の速報。
試合前のようすは自分でノートパソコンから投稿したものの、試合が始まると私は文字を入力する手間を惜しんでぶらんかさんに電話をし、その内容をぶらんかさんが掲示板に書き込んでくれました。

2003/11/30(Sun) 11:36
★ 天皇杯一回戦 / あきっく  

スタジアムに着きました。今日はメインスタンドだけの開放です。
大会プログラムをみると、智樹がもらった背番号は6、征也は26、二人ともMF登録です。スタメンがわかったらまた連絡しますね。
尽誠学園の応援団くんたち、気合い入れて発声練習してますよ。 

2003/11/30(Sun) 12:36 
☆ Re: 天皇杯一回戦 / あきっく
アップしてる顔触れからするとベンチ入りメンバーからは尽がはずれたみたい。
尾崎、よかったね♪ 

  • 注 このころは遠征にベンチ入りメンバー+1名が帯同していて、予想では尾崎は「17番目の選手」としての帯同だと言われていました。当時尾崎はまだ公式戦の出場なしだったんじゃないかな。だからベンチ入りできてよかったね、という表現になったのです。

2003/11/30(Sun) 12:46 
☆ Re: 天皇杯一回戦 / ぶらんか
スタメン

GK 藤ヶ谷
DF 岡田・曽田・田畑・和波
MF 森下・三原・市村・砂川
FW アンドラ・堀井

控え:阿部・尾崎・鈴木・藤田・相川

2003/11/30(Sun) 13:13 
☆ Re: 天皇杯一回戦 / ぶらんか
現地情報

開始10分
ボールは持ってるけど連係が…てな展開
らしいですw

2003/11/30(Sun) 13:15 
☆ Re: 天皇杯一回戦 / ぶらんか 
田畑アウト智樹イン。(;´Д`)ハァハァ 
怪我か?

2003/11/30(Sun) 13:17 
☆ Re: 天皇杯一回戦 / ぶらんか
三原とのダブルボランチ
3バックか?森下がDFやっている模様。
(((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブル 

2003/11/30(Sun) 13:21 
☆ Re: 天皇杯一回戦 / ぶらんか
1-0 アンドラ
イチのクロスにヘディング よしっ 

2003/11/30(Sun) 13:26 
☆ Re: 天皇杯一回戦 / ぶらんか
訂正
○ 砂川のクロス
てな話をしてたら
2-0 ガクヤ

智樹入って流れが良くなったそうです。うきゃー 

2003/11/30(Sun) 13:40 
☆ Re: 天皇杯一回戦 / ぶらんか 
3-0 市村
ペナルティエリアのちょっと外から豪快に決めたそうです。

んで智樹がピカピカ♪ 

2003/11/30(Sun) 13:48 
☆ Re: 天皇杯一回戦 / ぶらんか
前半終了~~~~
乙です。 

<次のエントリに続く>




posted by あきっく |00:05 | コンサ思い出話 | コメント(0) | トラックバック(0)

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